鍵は、観音力と「記録力」。
From:高橋政史
六本木ヒルズのカフェにて、、、
人が成長できるタイミング
というものがあるわけです。いつ?それは「瞬間、瞬間」。ただ、幸運の女神のようにこちらが気づくことがなければ、「瞬間」は逃げていく。「瞬間」をキャッチするセンスが求められる。では、そのセンスとは?それは大きく2つの力に分かれます。ひとつは「観音力」。もうひとつは「記録力」です。
観音力とは聞き慣れない言葉と思います。私の造語です。観音力、その意味は?
人の話(音)に耳を傾けながら、その音と同時に、その人の話していることを頭の中で観る(映像化する)力のことを言います。こちらの「観音力」については、後日詳しくお話することとして、今日は「記録力」についてお話したいと思います。
「記録力」とは?
「記録力」とは、観音力でとらえた「瞬間」を言葉やカタチをつかって、紙の上に転写していっく力です。このとき、記録の仕方しだいで、その記録が「単なるメモ」=機能せずにムダになる書いただけの紙の山になってしまうか、その記録が「自分の自信を毎日強化してくれ、確かな未来へ向けの階段を登っている手応えをもたらしていくれる」機能する記録であるか、そのちがいは一生にわたってボディブローのように効いてきます。
もしもあなたが、あるスキルを身につけようと学んでいる。あるいは日常に訪れる「瞬間」を「はい、次。はい、次」とまるで次から次へと扉をあけて未来への階段を駆け上がっていく「未来への宝の瞬間」に変えたいなら、オススメしたいことがあります。それは、
毎日「記録」をする。
ということです。毎日「記録」をする、ということはどういうことか?
「学びの瞬間」を切り取る、その意味は?
日常に訪れる「学びの瞬間」をまるでその瞬間をスマホのカメラでシャッターを切るように、ノートに記録します。こう話すと、よく「学びの瞬間」って何ですか?という質問を受けます。
「学びの瞬間」とは?
まず「学び」と「瞬間」に分けて考えてみましょう。
「学び」=「これまで」から「これから」への変化
そして、その先行指標には「気持ちのゆらぎ=感覚的には、あれっ!?とかいった心の反応」が必ずあります。そして、この気持ちのゆらぎが生じるコンマ数秒前、私たちは必ず「何かを目にする」「何かを耳にする」といった外部からの刺激(例えば、本を読む、雑誌を読む、人と話す、授業を受けるなど…)を受けたという体験をしています。その体験が引き金(トリガー)となり、心の中でゆらぎが生じて、それが「あれっ!?」というような反応を引き出すのです。
でも、その「あれっ!?」という反応はそのまま放置され、「あれっ!?」という反応から「なにこれ?」「なんでかな?」という思考の回路を作動させることなく捨て去られてしまうことになります。つまり、そこに「学びの瞬間になる種(体験→気持ちのゆらぎ)」はあったのに、その「学びの瞬間の種」は見向きもされないまま放置され、捨て去られてしまいます。
記録力、「5つのステップ」
これをよく「感度がいい」とか、「感度が鈍い」とかいいます。で、この「感度」の良さは、私たちが何かを学ぶ上で、その学びを成長の糧にする上で、そして「生きる意義(成長する)」を噛みしめる上でも重要なことです。すると、
1.「感度」の高さ→
2.「あれっ!?」をキャッチ→
3.「学びの瞬間」が訪れさせる→
4.「思考の回路」を作動させる→
5.「記録する」ことで定着させる
「記録力、5つのステップ」の要素がそこにあることがわかります。この5つは、あなたの知る「記録力」と同じでしたか?もしも、「えっ、そんなことやっていないよ…」「そんなめんどうくさいことするわけないじゃん、たまたま気づいたことを、ただメモするだけ」「定着させるためにメモなんてしていないよ、忘れないためにメモしているだけだよ」「メモなんて、どうでもいいこと」ということでしたら、もしかすると、「記録力、5つのステップ」のひとつでも攻略できたら、あなたの記録力がグンを高まります。
「そもそも、記録力を高めると何かいいことがあるの?」
というツッコミがきそうですが、、、私の場合、今の自分をつくってくれたTOP3の1つが「記録」です。そして、その「記録」を通して培われた「自信」と「言葉力」と「思考力」と「観音力」そして「教育家として必要な膨大な知恵のストック」という武器です。そして、これが「記録力」の正体です。そう、毎日の記録を通して、わたしは、知的生産に必要なほとんどを身につけてきました。
方眼ノートで「できた!」を毎日記録する
毎日の記録がすべて!
なのです。では、何を毎日記録したらいいのか?
いろいろあります。でも、それでは混乱してしまうので、たった1つのことにフォーカスして実践する、誰でもできるやり方をお伝えしましょう。それは、
「小さな、できた!」を記録する。
ということです。まずは「学びの瞬間」のすべてとか、あれもこれも、目を向けなくても大丈夫です。まずは「1つ」まずは「一歩」これが学びの基本です。
「小さな、できた!」を記録する。
ためには、1冊の方眼ノートを用意します。
あなたが取り組んでいるテーマで書く方眼ノート。
その方眼ノート=
テーマを攻略するためのノート
攻略=「できない→できた!」に変わる
すると、その「あるテーマで書く方眼ノート」の上には、できないこともたくさん目にすることができますが、その中に「小さな変化=できた!」を見つけることができます。それはちょうど、緑の雑草でおおわれた河原の土手の下のほうにたんぽぽの黄色い一厘の花を見つけるようように。でも、感度を高くしておかないと、その瞬間(一厘)に気づくことはありません。
そして、「小さな、できた!」を見つけたら、そのノートにぜひ「できた!マーク(例えば、花丸のようなものでもいいですし、シールでもいいです)」をつけてあげましょう。すると、ノートの中に、「できた!マーク」がたくさんあふれてきます。それはまるで河原の土手でいたるところでたんぽぽの黄色い花を見つけることができるように。
子供じみている?って思いましたか。そうかもしれません。確かに、いいおとながちょっと恥ずかしいですよね。でも、この「できた!マーク」がノートに登場してくるうちに、不思議とあなたの脳の回転と心の中に確かな自信のようなものがみなぎってきていることに気づくかもしれません。
ぜひ、お試しください。
高橋政史