【マッキンゼーのシンプル思考】⇒『実践型クリティカルシンキング』
先週の金曜日に、ビジネスブックマラソンで有名な土井英司さんのエリエス・ブック・コンサルティングさんで講演をさせていただきました。
そのとき、パネルディスカッションでご一緒させていただいたお一人『世界のトップスクールが実践する考える力の磨き方』の著者・福原正大さん。司会の土井英司さんから「頭のいい人の定義は?」と聞かれて、福原さんは「クリティカルに考えることができる人」と答えていたのが印象的でした。
ところで、みなさんは、
「クリティカルシンキング」という言葉を耳にしたことはありますか?
クリティカル=批判的、前提を疑う。といった意味ですが、これでは、そもそも「クリティカルシンキングって、何?どうやるの?なぜ重要なの?」という問いの答えになっていません。
じつは「クリティカルシンキングという言葉は知っているけど、その本質は知らない」という方は案外多いものです。
そんな方に、おすすめの本をご紹介しましょう。
いま書店の店頭に並びはじめた元マッキンゼーのパートナーだった佐々木裕子さんが書かれた『実践型クリティカルシンキング』です。
マッキンゼーといえば「ロジカルシンキング」が代名詞。
でも、本書では「ロジカルシンキングだけでは世界で戦えない。結果を出す人の思考法」=クリティカルシンキングとしています。
では、クリティカルシンキングとは何か?
本書では、クリティカルシンキングの3つのステップとして、
1.目指すものを定義する
2.何が問題なのかクリアにする
3.打ち手を考える
としています。このクリティカルに考える3ステップを中心に、具体的な事例を交えて解説しているシンプルに整理された本です。
ただ、外資系コンサルタント出身の方が書かれた本を読み慣れていない人にとって、抽象度が高いと感じることがあるかもしれません。でも、こんなふうに考えてみてはいかがでしょうか。
ビジネス=旅。
と捉えると、クリティカルシンキングとは、最短最速で目的(ゴール)に到達するために、
1.そもそも、ゴールはどこ?かを明確に定義する。
2.そのゴールへの道のりで、難所になるポイントは?
3.具体的に、どんな足取り(ステップ)で、難所をクリアし、ゴールへ到着するか?
このゴール=Goal、ポイント=Point、ステップ=Stepsの3ステップを攻略するためのもの。
迷わず、最短最速で、旅の目的地に導いてくれるGPSをセットする思考。じつは、これがクリティカルシンキングの正体です。そして、このGPSというのは、私の5冊目の著書『100のスキルよりたった1つの考え方で仕事が変わる』の中で導き出している「たった1つの考え方」=仕事のGPSのことです。
ここで、クリティカルシンキングの私なりの定義を。
【クリティカルシンキングの定義】
⇒迷わず行動できるGPSをセットし結果を出す!
こんなふうに考えると、一見取っつきにくそうなクリティカルシンキングも攻略できそうじゃありませんか?
複雑に見えたり、難しそうと思えるものも、じつはシンプル。
あなたの仕事に「クリティカルに考える」習慣を、ぜひ取り入れてみてください。
仕事がサクッと仕上がり結果が出るようになります。ぜひ、お試しあれ。