自分の頭で考えない!?
From:高橋政史
恵比寿ガーデンプレイスのスタバにて、、、
「自分の頭で考える」ことが大事。
と言われます。数年前の私は、そのことに「YES!」でした。でも、いまは、限りなくグレーにちかい「NO!」です。要は、もしも、その人が、人生の飛躍のタイミングで、1人の師に師事すると決めたとき、「自分の頭で考える」のはヤメるのが一番と思うわけです。
どういうことか?
これまでの延長線上の世界で物事を判断するなら、そして、その世界でそれなりの成果を上げてきたなら、「自分の頭で考える」のは大正解。でも、ひとたび、これまで慣れ親しんできた世界を離れ、新たなステージへ歩みを進めるとき、その水先案内人となる師を見つけ、その師に師事する。これは一番の近道。そして、ひとたび、師を決めたら、「自分の頭で考える」ことをヤメる。いわゆる、徒弟制度の世界でのしきたり=そうやると最短最速で一人前になれる法則。
では、「自分の頭で考える」ことなく、どうやって考えたらいいのか?ポイントは3つあります。
1.自分の考え=解釈がでてきたら、ツッコミを入れる。
2.師の考え方に置き換えて、状況を解釈し直す。
3.師に確認をし、自分の考え(解釈)が機能するかを検証する。
この3つです。
それぞれ、解説していきましょう。
1.自分の考え=解釈がでてきたら、ツッコミを入れる。
私たち人間は思い込みの生き物と言われます。
つまり、思い込み=解釈=自分の考えにとらわれて、それ以外の解釈が盲点になってしまいます(でも、通常はそれ以外の解釈のほうが幅と深さがある)。だから、思い込みにとらわれないように、自分で自分の考えにツッコミを入れる必要があります。
そのために必要なことは、知り得た状況に対して、頭の中で解釈して、「なるほど」と納得してしまうことなく、「紙に書きだしてみる」ことが第一。
そして、紙に書き出したのち、自分の考え(解釈)にツッコミを入れてみる。すると、頭の中で「これでOK!」と思い込んできた解釈がもののみごとに崩れることに何度も(極端な話、ほぼ毎回)遭遇することになります。これって、人生の大発見くらいのインパクトをあなたにもたらすことになるかもしれません。少なくとも、私の場合はそうでした。いかに自分の解釈が思い込みに囚われた狭いもので、その解釈の狭さが、大事な視点や、深い洞察をさなたげていただことにはたと気づくことになるのです。
2.師の考え方に置き換えて、状況を解釈し直す。
私自身、師に師事しているとき、「自分の考え」は捨てる。くらい徹底していたらよかった…。と、思っています。「と、思っています」としたらのは、そこまで徹底できなかったからです。私の中で、そこまで、「自分の考え」が邪魔をして、師の考えを自分の脳みそにインストールするのに時間がかかる、あやまってインストールすることになるというマイナスに、いまほど気づいていなかったのです。
で、その実体験を踏まえて、あなたにアドバイスするとしたら、自分の考えを捨てる、そして、ある状況に接したら「師だったら、どう考えるか?」と口ぐせとし、あたかも師が考えるように、師の考えをなぞるように考え、答えを出すことを徹底することです。
そして、このとき、つい「自分の考え」が混じり込んでくるので、1.のケース同様、紙に書いて「客観視」することが大事。そうすることで、師の脳みそでもって考えたつもりになっていた、状況の解釈を、再度、再々度、解釈し直すことになると思います。そして、この解釈をし直すことを紙を上で繰り返すことで、一歩一歩確実に師のように解釈することができるようになります。
3.師に確認をし、自分の考え(解釈)が機能するかを検証する。
そして、最後がとっておき。自分で書いた紙(あたかも師のごとく考えて解釈し、書き出した紙)を見せて、「こう解釈したのですが、師だったら、どう考えますか?」という質問をします。
そると、師からのフィードバックがあり、そのフィードバックを通して、師の解釈(俺だったら、こう考える)の体験知が高まっていきます。結果、師のように考える力がみるみるアップしていきます。
以上、「自分の頭で考える」を捨てる、「師だったら、で考える」を徹底するという、少し極端な話をしてきました。でも、私の実体感からすると、その道で一流になる人は、必ず、どこかのタイミングで、このような師弟関係の中で本当の学びを重ねてきています。
それはでは、またお会いしましょう。
高橋政史