伝わる言葉「探知機」
From:高橋政史
恵比寿のカフェにて、、、
『伝え方が9割』と『伝える技術』。
ともにミリオンセラーです。それだけ「伝える」ことに苦労しているのが私たち現代人。なぜか?それは、情報があふれると、あらゆる情報が埋もれてしまい、際立った情報でないかぎり人から選ばれることがないからです。そして、その「際立ち」をもたらすのが「伝わる言葉」ということになります。
言葉には2種類あります。
ひとつは「伝わる言葉」。
では、もうひとつは?
「空振りの言葉」です。
空振りの言葉の代表選手といえば、資料の棒読み。例えば、国会答弁などを見ると空振りの言葉=棒読みの大臣の方は一目瞭然。これと同じように、パワーポイントを使ったプレゼンテーションでも、資料を棒読み状態のケースとよく見ます。
一方、伝わる言葉は、国会答弁などでも、「あっ、この人は、役人の人の作った資料を棒読みをするのではなく、自分の言葉できちんと話しているな」という伝わる言葉を使う大臣もいます。そして、伝わる人は、パワポを使わなくても、相手の心にきちんと届く「伝わる言葉」を使うことができるようです。
では、なぜこのようなちがいが生じるのか?
伝わる言葉「探知機」とは?
例えば、「未来はノートで変えられる」という言葉。これは、私がノートの人の勉強や仕事や人生にどれほどの大きなインパクトをもたらすのかを一行に結晶化したものです。
講演やセミナーのときなどは、その中で、何度もこの「未来はノートで変えられる」という言葉を言うのですが、同じ私が話しているのに、伝わるときと、空振りのときがあります。
つまり、言葉伝わるのは、「文章で書かれた言葉がチカラがある」とか、「相手の心に届くような伝え方ができる人間である」とか、それよりも重要な何かがここにあります。
それは、「聞き手」です。
伝わる言葉「探知機」の正体は「聞き手」です。
私のケースを振り返ると、聞き手の心に寄り添う(聞き手が日常的に悩んでいるシーンや、聞き手が深層にある気持ちの映像にアクセスできている)ことができているときは、その言葉は「伝わり」、聞き手が単なる記号としてその言葉をとらえてしまう(その言葉が言わんとしているシーン<映像>が脳裏に浮かばない)とき、その言葉は「空振り」ということです。
「聞き手」選びが、伝わる言葉を育む。
で、ここで何を言いたいかというと、もしもあなたが、今よりももっと「伝え方」を上達させたいとか、もっと「伝わる言葉」を扱えるようになりたい、と思うなら、まずは、あなたの「聞き手」を選ぶことが大事ですよ!ということです。
「聞き手」別の言い方をすると、「あなたのケアしたい人は誰ですか?」。これをマーティング用語で言えば、「ターゲット」とか「見込み客」とかいうものです。
みんなに「伝わる言葉」を使えるように訓練するのには時間がかかるけど、あなたの「聞き手=ケアしたい人」に伝わる言葉なら、すぐにでも使えるようになる。ただし、あなたが24時間365日、あなたの「聞き手=ケアしたい人」のことを思い、そのケアしたい人の未来を願い、そのために自分が何ができるのか、そのためにサクッと問題を解決できるツールは何かと探してみれば、その思いと行動は必ず「伝わる言葉」として、あなたの「聞き手=ケアしたい相手」の心の奥底にある大切な場所にそっとギフトをもたらすことでしょう。
やり方よりも、「聞き手」の存在。
あれこれよりも、「聞き手」の欲しい世界を。
知識や情報よりも、「聞き手」の心に寄り添える知恵を。
あなたの「伝わる言葉」を待っている人がいます。
ぜひ、あなたの「聞き手=ケアしたい人」のために、言葉のチカラ、そしてあなたの存在を思う存分輝かせていってください。
それでは、またお会いしましょう。
高橋政史