簡単!脳の配線のつなぎ方
From:高橋政史
六本木ヒルズのカフェより、、、
今朝、出かけようとしていると、
小学3年の息子が「ぜんぜん、わからないよ~」
と頭をかかえていました。
思考停止から抜け出すには、
ノートに、書いて、見る。
「思考停止」という言葉を耳にしたことはありませんか?
「思考停止」とは、パソコンがフリーズしているような状態で、脳という超高速コンピュータが、あるテーマについて考えようとすると、脳のスクリーンには何も映し出されない状態です。
つまり、脳みそを使っているようで、脳の配線が自分が必要な答えを導き出すようにうまく機能してくれていない、機能不全の状態です。
息子は、プチ思考停止に陥っていたのです。
そして、子供によくありがちなことですが、問題文をよく読まずに、問題を見た時点で、脳の配線をつなげることをせずに、思考停止状態に陥ってしまい、、、
「ぜんぜん、わからないよ~」
と思考停止状態に…。
「ぜんぜん、わからないよ~」と言っている息子を見れば、どうやら算数の図形の問題を解いている模様。そこで、私が「どこがわからないの?」と聞くと、、、
息子「全部、わからないよ~」
私「で、図は書いてみた?」
息子「ううん」
私「ノート見せて?」
息子「何も、書いていない…」
私「ほら、ノートに書いてみないと、どこまでできていて、どこからできないかが、見えてこないよ。いつも言ってるじゃない。原因はノートにあるって」
息子「わかるけどさ…」
私「まず、問題にある図形だけでもノートに書いてごらん」
息子「わかったよ」
その後、、、
息子は方眼ノートに向かい、図形を書き出し、
補助線を引いたりして、手を動かしていた。
そして、数分後、、、
息子「なんだ、そういうことか!」
私「ほら、だから、わからないんじゃなくて、どこまで書けて、どこから書けないか、そこが”見えていないだけ”なんだよ。ノートに書いて、見ると、わかならい場所が見えてくるんだよ」
息子「わかったよ」
と、こんなやりとりがありました。
ノートの上に書いて、見る!
から生まれる脳へのフィードバック!
息子は、「ノートに書いて、見る」ことで、自分がどこかで理解できていて、どこからが理解があいまいなのかが、「見えていなかった」のです。
つまり、
✕頭の中だけで考えているつもり
=脳の配線はつながるどころか、混乱状態
◎ノートの上に書いて、見る
=脳の配線がつながり、解決の糸口が見えてくる
頭の中だけで、自分の思い込みで、「わからない、できない」と決め込んで、手を動かさない、ノートの上で確認して見るといった基本的なことができていなかったのです。
だから、うまく脳の配線がつながらなかったのかもしれません。
よく、デザイナーの方が紙の上に鉛筆で書きなぐっているうちにデザインのアイデアがカタチになる。というような言い方をされます。
紙の上で、手を動かし、鉛筆の軌跡を目で追いながら、そこに浮かび上がるカタチを目にしているうちに、つながっていなかった脳の配線がつながり、「見えた!」という瞬間が訪れるわけです。
そして、これは小学3年の算数の勉強も同じ。
ノートの上で手を動かし鉛筆を走らせ、それを目で確認し、脳の配線をつなぎあわせていくことで、解ける糸口が見つかるわけです。
あなたはこれまで、
「どうしたらいいかわからない」
「そもそも、何が重要なのかわからない」
「すべてが見えていない…」
「そもそも、自分は何がしたいのだろう…」
「あれもこれも大事に思えて、集中できない」
というような思考停止状態に陥った経験はありませんか。そして、そのとき、頭の中だけで考えていて、頭の中でグルグルと思考が迷走…。結局、時間が経てば経つほど、そもそも何がしたかったのかわからなくなった…ということがあったりしませんでしたか。
「手に考えさせる」こと。
「脳の配線をつなげる」こと。
そのとき、ノートの上で、手を動かし、ペンの軌跡を追いながら、脳の配線をつなぎかえることをしていましたか?
「イタリア人以外で初めてフェラーリをデザインした男」として話題となり、いまやJR東日本の「かがやき」をはじめ新幹線のデザインでも有名なデザイナーの奥山清行さんが、
「手に考えさせる」
と、雑誌のインタビューで言っていました。頭のなかでうんうん考えるよりも、紙とペンを用意して、手を動かし、「手に考えさせる」んだそうです。
すると、糸口がまるでみていなかったデザインがカタチになっていく。というわけです。
頭の中で考えているだけで、思考停止になるくらいなら、、、
紙の上で、手を動かし、その軌跡を目で追いながら、そのフィードックの刺激を脳の中に入れて、脳の配線のつなぎかえていくことで、案外すんなりと解決の糸口が見えてくることはよくあることです。
ぜひ、お試しあれ。
それでは、またお会いしましょう。
高橋政史