学びが定着しない原因
From:高橋政史
昨日のこと。
大手企業(製造メーカー)の管理職クラスの方々にまる1日の研修をしていました。その1日の研修を終えて、、、
その研修の内容を十分に理解し、その後、仕事の現場で実践できるレベルで落としこみができている人がほとんどだった一方で、まる1日研修を受けているのに、、、
・ポイントをおさえていない、
・ポイントをはずしている、
・ポイントを実践できていない、
・自分がどこでつまづいていて、今後、そのような点を強化すればいいのかが見えていない…。
「学びを定着させることができない…」方もいました。
これって何で起こっていると思いますか?
同じような学歴、同じような仕事、同じような環境、そして、同じ内容の研修を受けているのに、わずか1日で、埋められないほどの巨大な溝がそこにできていました。
学びを結果に変えられる人、学びがいつもいつもムダになる人、その差は「どこ」から生まれるのか?その人のもつ、、、能力?経験?学歴?才能?
じつは、その人の能力・経験・学歴まして才能の問題ではありませんでした…。
能力・経験・才能の問題ではなく、
原因は「ノート」にありました。
原因は「ノート」にありました。
まる1日研修を受けても、学びを結果に直結させるような理解・実践に置き換えることができない人の「ノート」には、その人が「できない理由」が刻まれています。
私は、決まって、1日の研修を受けても学びを定着させることができない方には、必ず、、、
「ノートを見せてもらってもいいですか?」
と聞いて、実際にノートを見せてもらいます。時間にして10秒くらい。すると、その10秒間で、10も20もその人が学を定着させることが「できない理由」を見つけることができます。
・そもそも、その研修で最終的に得たいゴールが書かれていない。
・自分に都合のいいところだけを書く。つまり、自分の経験上、必要と思ったところだけ書いている。
・そのため、大事なポイントをはずしている。その人の「経験の罠」から逃れるための大事な扉(ポイント)にも関わらず…。
・そもそも、事実のスペースに、事実を正しく書けていない。
・例えば、事実をそのまま書き取ることをせずに、自分の解釈を入れて情報を受け取り、自分の解釈100%で記入してしまっている。
・つまり、事実を自分の思い込みで歪めて受け取ってしまっていて、正しい解釈ができていない…。
・得た知識を行動に置き換えるロジックが見当たらない…。
・etc.
とにかく盛りだくさんの「できない理由」がノートの上にありました。
合言葉は「ノートを見せて?」
もしもあなたが、今あるいは今後、人に何かを教える指導することがあるなら、覚えておいて欲しいキーワードがあります。それは、
合言葉は「ノートを見せて?」
です。
そして、あなたがこれからさまざまな学びを重ねて、成功への階段を駆け上がっていくとき、避けては通ることができない「学びの血肉化」においても、覚えておいて欲しいキーワードがあります。それは、
合言葉は「ノートを見せて?」
です。
もうひとりの自分が、自分のノートを見て、そのノートが正しく機能している(結果に直結するような感情・思考・行動のロジックが描かれている)かどうかを確認し、必要な軌道修正をしていってください。
合言葉は「ノートを見せて?」
ノートは「第2の脳」。
ノートは「結果の先行指標」。
ノートは「理想の未来を現実化させる地図」。
ノートを正しく使うと、みるみる結果が出るようになります。さっそく、あなたのノートを見返すところからはじめてみてください。
それでは、また。
追伸
昨日の研修は、方眼ノート指導の研修ではなく別のスキルの研修でした。この研修後、研修の担当者の方に受講生のノートに起きていた「そこにある現実」のお話をしたら、さっそく研修のOS(あらゆる研修の学びを定着させる)にあたる「方眼ノート《インプット編》講座」の検討に入られたようです。